国家資格

人の集まる場所は、衛生的でなくてはならない。その監視の目を光らせるのが、通称「ビル管理技術者」と呼ばれるこの資格。全国各地にビルが立ち並び、建築物の維持管理は重要な課題となっている。給水や空調設備のチェック、廃棄物の処理や衛生面の管理など業務範囲は広い。

粉じんや有毒物質などの作業現場の衛生指導だけではなく、ストレスや過労によって引き起こされる「心」の問題の解決まで、関わる範囲の広い。また、一段と進むOAによる新しい職業病も増え、有資格者の重要性は高まっている。

一般の工事や建築現場で働く人々は常に危険と隣合わせで仕事をしている。その危険を熟知し、事故や未然に防ぐために、事業所の依頼に応じて作業や作業場の安全性の診断や指導を行うのが、労働安全コンサルタント。

労働安全衛生法に基づく資格で、アセチレン溶接装置やガス集合溶接装置を使って金属の溶接、溶断、加熱等をする作業方法を決定し、作業者の指揮を取り、災害防止に努める。試験は、溶接関係の専門知識を問う学科試験だけ。

浄化槽の点検と調整そして修理が仕事で、浄化槽管理士になるには、公益財団法人日本環境整備教育センターの実施する、①浄化槽管理士国家試験に合格する、②浄化槽管理士講習を受講し修了考査に合格する、の２つの方法がある。

ボイラー溶接士は、溶接によって作られるボイラー又は第１種圧力容器の製造、改造、修繕などの作業に従事する。試験は、全ての溶接の作業に携わることができる特別ボイラー溶接士と、条件付きで作業に従事できる普通ボイラー溶接士の２つに分けられている。普通ボイラー溶接士は溶接部の厚さが２５mm以下と制限されており、特別ボイラー溶接士にはその制限がない。

ボイラー圧力容器を取り扱う業務は危険を伴うため、業務遂行するには免許が必要とされている。そん中でも一定規模以上のボイラー、又は第１種圧力容器の本体及び付属設備・装置などの整備作業・管理等の業務に携わるのが、ボイラー整備士である。

ビル、病院、工場などで、ボイラー設置は当然のこと。ボイラー技士の免許を受けた者でなければ、ボイラーを取扱う業務に就くことはできない。ボイラー取扱作業主任者は、伝熱面積の合計範囲によって２級、１級、特級の３種類がある。

電気、燃料等大口のエネルギー使用工場で選任が義務付けられている省エネの専門家だ。資源の乏しい我が国では有望な資格。

科学技術の応用面にたずさわる技術者にとって、最も権威のある資格と言われる。機械部門から建設、生物工学、環境の部門に至るあらゆる技術部門でプロフェッショナル・エンジニアとして活躍する。試験は「技術士第二次試験」として行われる。